定例会の様子

毎月アトリウム長岡で行われている定例化の様子です。

 2月20日 第7回定例会

 特別支援学校の事例です。
 家庭での子どもへの対応について話し合われました。

検討内容 家庭での問題行動への対処
参加者の
みんさんより
  • 支援センターを平日放課後等利用してみるのはどうか。
  • 家にヘルパーさんに来てもらうというのもできるのではないか。
  • OTと連携して、新たな興味を開拓できるような運動や遊びを考えてはどうか。
  • 点字でできる遊びが何かないだろうか。学生ボランティアを活用してはどうか。
SV(長澤先生)からの
アドバイス
  • 生まれつきの視覚障害・広汎性発達障害・知的障害を併せ持つ子どもに対しては、触覚・音・パターン・繰り返し・体験  を組み合わせた支援を考えることが必要
  • 点字を覚えさせる・・コミュニケーション、思考の手段として
  • ICT機器の活用を
  • 「生活地図」の作成・・・1日の活動で「したいこと」と「だれが支援するのか」を書き出してみる。・・・「保証されていないもの」・「母親の負担が大きいという事実」を確認し、周囲全体で支える態勢をつくる。
  • 「一人でやる遊び」を勧める。スペースの保証が必要
  • 将来につながる趣味を・・・人とのつながり
  • 「自己選択」の権利を


 1月23日 第6回定例会

「高等学校における特別支援の現状と課題」と題して、高校の養護教諭の先生からの実践発表という形で行いました

検討内容 高等学校における特別支援の現状と課題
発表内容
  • 高校の現場では、「特別支援教育」は未開拓である。今後の増加は、予想の範囲で、研究はされていない。
  • 高等学校におけるSSTをユニバーサル化にする必要性。しかし、年齢的に高等学校からSSTを始めるのは遅すぎる。
  • 発達障害のある生徒への就労支援体制が必要であるが、高等学校特有の教科単位のカリキュラムのため、教諭の意識改革が難しい。
  • H16から相談員が配置されたが、当初は「生徒指導」的なものが主であったが、近年「困り感」のある生徒が対象のメインである。
  • 来年度に向けて校内組織を再整備中である。
  • すべての支援を学校だけでするのではなく、関係機関や地域との連携を再認識。
  • 支援の柱→アセスメント→支援を必要とする生徒の進路決定までの標準的流れ→専門機関との連携・協働作業→福祉・労働機関との連携から
  • 「とぎれない支援」の大切さ。高校を卒業しても「学び続けられるか」「働き続けられるか」が課題。
  • 保護者は、高校に入学したことで期待感を持っているため、いざ診断が出た場合、障害を受け入れるのが難しい。
  • 研究を重ねて、支援の輪をリンクできるように取り組んでいきたい。
SV(長澤先生)からの
アドバイス
  • 親の会発足当時の事例検討会などの事例の主なものは、「忘れ物をなくすには...」や「学習支援」についてが多かったが、最近ではその頃の生徒が成人を迎えるにあたり、社会自立・就労に関わる事例が多くなってきた。
  • 2005年LDの会の調査では、6割程度が離職をしているという現状。人間関係が要因となることが多い。これらを解決するには、学校だけではなく、大きな事業として厚労省や教育委員会が動くべき。
  • 現代において、急に障害者が増えたのではなく、社会構造の変化によってあぶり出された結果。
  • 高校はもともと「能力別」という前提があり、インクルージョン化されていた。
  • 「特別支援」とは、障害の有無にかかわらず“困り感”があれば誰にでも支援することである。ただし、そこに障害がある場合は、その特性に配慮した支援が必要。
  • 高校には、キャリア教育などの専門性を持つ人が少ない。→教科別がカリキュラムの基本

 〈提案〉

  1. 本人主体で1年時移行支援計画を立てる。(人生設計)早い時期に自己決定力を身につけられるように。
  2. インターシュップ制度の導入
  3. 親支援の必要性
  4. 同世代との交流が大切
  5. SSTやカウンセリングの充実
  6. 高校も改組すべき。コース制の設置など。


12月19日 第5回定例会

 特別支援学校の事例です。

検討内容 家族を含めた支援について
参加者の
みんさんより

○暮らしや生活をアセスメントの材料として、どこから手をつけたらよいか考える。
 ・周りの支援は一時的に杖や鎮痛剤のような役割になること。
 ・直接な支援は相談する人ということを忘れずに。

○家族の中で支えあえるように。
 ・長い目で「学校が終わったら」のライフプランを。

SV(長澤先生)からの
アドバイス
○祖母や両親を交えてポジティブな将来像を提示する。
 ・両親二人で「子育てプログラム」を考える体験を。不安解消になる。

○身内、地域のリソース(児相・支援センターetc.)で日常的に常に誰かが支える必要がある。 
 ・知的障がいの夫婦もいる。金銭管理など保護者が細かいところを一つ一つ支えている。

○「家庭の支援計画」は今のところ学校が進めるのが良い。
 ・地域の公民館と共催など。


11月21日 第4回定例会

 小学校,特別支援学級の事例です。
 プラダーウィリー症候群の児童への対応について検討を行いました。

検討内容 ○問題行動への対応

○本児への対応学習支援のあり方

○家庭との連携のあり方
今まで学校で
行ってきた支援
○保護者と具体的な支援方法を考え協働して実践した。

○障がいに特化した保護者の会に担任と参加した
  →保護者が本児の障がいについて語り始めた
  →本児が明るくなってきた・落ち着いてきた
参加者の
みんさんより
○本児への対応←周囲に認められる行動を獲得させる
 ・カードによるトレーニングやSST
 ・児童間の橋渡しとして互いを認められるように支援する
 ・本児のがんばっていることや困っていることを周囲に伝える
 ・周囲の児童のかかわり方をほめる

○家庭との連携
 ・幼児期に保護者も受け止めてもらえる場があると良かったのでは
 ・保護者と共に障がい特性を認めたり考えたりすることが大切
 ・学校での取組もきちんと伝える
 ・地域や兄弟の学校の職員と連携をする
 ・保護者のカウンセリングも必要なのではないか
SV(長澤先生)からの
アドバイス

@本人への支援←今までの支援でよいところもたくさんあります。

 ○障がいによる特性

 ○問題行動について←叱ることで強化される
  ・日常生活場面でABC分析を行う
  ・よい事と悪い事・よい姿と悪い姿を対比することができる力があるので本児と一緒に目標を選択し、支援計画を作成・評価を継続して行いましょう。

A家庭への支援


 ○保護者への支援について
  ・カウンセリングと同じ構えひたすら聴くことが大切。しかし、できないことははっきり言いましょう。

 ○関係機関との連携について

 ○兄弟関係について

B学級内への支援

 ○学級内の保護者同士のルールを作って周知することも大事なのではないでしょうか。
  (例えば何かクレームがある時は、介助員に伝えず教員に直接伝えるなど)


9月26日 第3回定例会

 今回は小学校(通常学級)の事例です。
 自分と周りの違いを理解し始めてきた,思春期の事例です。

検討内容

○本人が困っていることへの対応
 ・体と心のアンバランスさへの戸惑い
 (成長期からのイライラ。「大人になりたくない」気持ち)
 ・友だちとのかかわりが上手くいかない。

○本人が不安に感じている中学校への移行支援は必要か?
 ・体験入学
 ・障害告知は?
 ・保護者との連携をしたい

参加者の
みんさんより
○周りの子と比較することが多いため、本人の自分自身への肯定感が低いのでは?
  自分のよさに気づけるためには?

○自分自身を探している時期なのでは?その時期に一緒に寄り添える人が必要。

○「困り感はみんなにあるんだ」「悪いことではない。個性なんだ。」
  などの価値観の転換の必要性。

○必ず本人が自分自身を受け入れる日が来ることを信じてあげるべき。    などなど 
SV(長澤先生)からの
アドバイス

@本人が困っていることへの対応
 ・PDDは実行機能の障害。本人には、自己コントロールが苦手であることを教えたい。
 ・障害告知は、まず保護者が障害を受容していることが大事。未来の姿を伝える。
 ・障害告知というよりも、本人が自分で気付けるようにする。
  →信頼できる大人(現在は支援員の先生)と、
    自分の困っていることを一緒にたくさん考える時間を作る。

A中学校への移行支援について
 ・本人から支援が必要かどうか、どんなことに不安があるか等のニーズを聞き取る。
 ・個別の教育支援計画を中学校に渡す。支援計画作成に本人も参加すべき。
 ・「障がい」の表記に関して抗議している障害者団体がいる。
  →当事者のいないところで話を進めてはいけない。
    本人に内緒で決めるのはよくない。
 ・友だちづくりは趣味から。現在の趣味を続けることが大事。
  いつか分かってくれる人が現れる。
 ・はじめから「良い取り組み」はできない。
  様々な意見をもらいながら改善していくことが重要!


8月29日 第2回定例会

 今回は中学校(特別支援学級)の事例です。
 本人が特別支援学級を望んでいないケースです。

検討内容 ○学習支援のあり方。学力の向上。
○本人に特別支援学級への抵抗感をどう和らげるか。
○周囲の生徒への指導のあり方。
参加者の
みなさんより
○「将来、何になりたいか」ということを意識させることで、一緒に勉強しようと するのではないか。
○個別にかかわるきっかけは、本人に近づくこと。(おもちゃ、サッカー、目標を下げる。など)。
○特支担当、交流担任、教科担当、スクールカウンセラーのかかわり方の検討。
○自己肯定感をあげるかかわり、自己理解を深めるようなかかわりを。
                                         などなど
SV(長澤先生)からの
アドバイス

本人への支援
○ADHDへの対応を徹底する。(母親も含めて)
○大人との信頼関係をつくり、自己評価ができる状況に。将来の話を出す。
○自己管理の仕方を教える。約束を守ればよいことがある。
○学習の遅れには特別な支援を。学力の底上げを。

校内での支援について・・・包括的に考えて支援を考える。
○現状だけでなく、家庭環境、生育暦、小学校時代などについて情報を得る。
○サポートチーム、メンバー・・・覚悟がいる。
○学校での差別のない環境を作る。みんなが同じように支援を受けることができる環境。
○保護者へのカウンセリング



7月18日 第1回定例会

 今回は中学校(特別支援学級)の事例でした。
 保護者との連携が難しい中,どのように支援をするか,進路の方向を作っていくかが焦点となりました。
   

検討内容 ○実態をどう捉え,進路へ結びつけていったらよいか
○保護者との相談をどう進めるか。
○学校でできることは何か。
参加者の
みなさんより
○地域環境も含めて考える。管理職やおじいちゃん達も交えて話し合いを。
○認知特性や学校での様子の情報を集め,実態をアセスメントする。
○特別支援学級のカリキュラムの工夫(生単・作業・SST・個別の時間等)
○教科専門の授業担当者からアイディアをもらって,連携を。
SV(長澤先生)からの
アドバイス
○今年度中に診断を!(自閉症?知的な能力だけでも正確な情報を!)
○保護者との相談を進め,進路に結びつけるには…
 ・管理職に入ってもらって,まず一般的な進路情報を提供する。
 ・流れを示しながら,本人の立場で何が一番よいか,将来のことをじっくり検討する。
 ・特別支援学級の良さも伝える。
○カリキュラムの組み方
 ・進路を考慮し,本人に必要なことを!
担任が相談相手をもつ



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